北九州市小倉北区の脳神経外科クリニック

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脳腫瘍

脳腫瘍は、脳の細胞が異常に増殖することで形成される腫瘍で、良性と悪性のものがあります。

脳腫瘍の種類と原因

1. 原発性脳腫瘍
原発性脳腫瘍は、脳の細胞が異常に増殖することで発生する腫瘍です。以下のような種類があります。

  • 神経膠腫(グリオーマ)
    神経膠細胞が異常増殖することで形成される腫瘍です。脳腫瘍の中で最も一般的で、悪性度が高いものから低いものまで様々です。
  • 髄膜腫
    脳を覆う膜である髄膜から発生する良性腫瘍です。通常はゆっくり成長し、手術で完全に除去できることが多いです。
  • 下垂体腺腫
    下垂体から発生する腫瘍で、ホルモンの分泌異常を引き起こすことがあります。多くの場合、良性です。
  • 星細胞腫
    星状細胞から発生する腫瘍で、低悪性度のものから高悪性度のものまであります。

2. 転移性脳腫瘍
転移性脳腫瘍は、他の臓器から脳に転移したがん細胞によって形成される腫瘍です。肺がん、乳がん、腎臓がんなどが脳に転移することが多いです。転移性脳腫瘍は通常、多発性であり、脳内に複数の腫瘍が見られることがあります。

3. その他の脳腫瘍
その他の脳腫瘍には、以下のようなものがあります。

  • 髄芽腫
    主に小児に発生する悪性脳腫瘍です。急速に成長し、広がることがあります。
  • 胚細胞腫
    胚細胞から発生する腫瘍で、若年層に多く見られます。

脳腫瘍の原因

脳腫瘍の原因は完全には解明されていませんが、以下のような要因が考えられます。

  • 遺伝的要因
    一部の脳腫瘍は、遺伝的な要因によって発生することがあります。
  • 環境要因
    放射線被曝や特定の化学物質への暴露が脳腫瘍のリスクを高めることがあります。
  • 免疫抑制状態
    免疫系が抑制されることで、脳腫瘍のリスクが高まることがあります。

脳腫瘍の症状

脳腫瘍の症状は、腫瘍の大きさ、位置、成長速度によって異なります。以下は一般的な症状の例です。

  • 頭痛
    頭痛は脳腫瘍の初期症状の一つです。特に朝方に強く現れることがあります。
  • 吐き気・嘔吐
    頭痛に伴う吐き気や嘔吐が見られることがあります。
  • 視力障害
    視力の低下や視野欠損、複視などが発生することがあります。
  • 言語障害
    話すことや理解することに困難を感じることがあります。
  • 運動機能障害
    片側の手足の筋力低下や麻痺、協調運動障害が発生することがあります。
  • けいれん
    けいれん発作が初めて発生した場合、脳腫瘍が原因である可能性があります。
  • 精神・行動の変化
    性格の変化、記憶障害、注意力の低下などが見られることがあります。

診断と検査

当院では、脳腫瘍の原因を正確に診断するために、詳細な問診と身体検査を行います。必要に応じて以下のような検査を実施します。

1. 画像診断

  • MRI
    磁気共鳴画像法(MRI)を使用して、脳の詳細な画像を取得します。腫瘍の大きさ、位置、性質を評価するために有効です。
  • CTスキャン
    コンピュータ断層撮影(CT)を使用して、脳の断層画像を取得します。骨の構造や腫瘍の石灰化の有無を確認するために有効です。

2. 神経学的検査

  • 筋力テスト
    筋力の低下や麻痺の有無を評価します。
  • 感覚テスト
    感覚異常やしびれの有無を確認します。
  • 反射テスト
    神経の反射を評価し、神経の圧迫や損傷の有無を確認します。

治療方法

脳腫瘍の治療は、腫瘍の種類、位置、大きさ、患者様の健康状態などによって異なります。以下に一般的な治療法を示します。

1. 手術療法

  • 腫瘍摘出術
    腫瘍を完全に取り除くことを目指します。腫瘍が良性であれば、完全摘出が可能な場合が多いです。
  • 部分摘出術
    腫瘍が脳の重要な部分に位置している場合、完全摘出が難しいため、部分的に取り除くことがあります。

2. 放射線療法
高エネルギーの放射線を使用して、腫瘍細胞を破壊します。手術後の残存腫瘍や手術が難しい場合に使用されます。

3. 化学療法
抗がん剤を使用して腫瘍細胞を攻撃します。経口薬や点滴を通じて投与され、放射線療法と併用することがあります。

4. 免疫療法
免疫システムを活性化させて腫瘍細胞を攻撃する治療法です。新しい治療法として注目されています。

5. 目標治療
腫瘍の成長を促進する特定の分子を標的にした薬物治療です。効果的な治療法として注目されています。

予後とリハビリテーション

脳腫瘍の治療後は、予後の改善と生活の質の向上を目指してリハビリテーションを行います。以下は一般的なリハビリテーションの例です。

  • 理学療法
    筋力や運動機能の回復を目指して、専門的な運動療法を行います。
  • 作業療法
    日常生活の動作を改善し、独立した生活を目指すためのトレーニングを行います。
  • 言語療法
    言語機能やコミュニケーション能力の回復を目指して、専門的な訓練を行います。

脳腫瘍は生活の質を大きく損なう可能性があるため、早めの対処が重要です。当院では、経験豊富な医師が患者様一人ひとりに合わせた治療を提供します。お困りの際は、お気軽にご相談ください。ご予約はお電話から承っております。

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